【第37話】

「女って、満たされないと身を飾ることに走ったりするよなぁ」

帰り道、こんなことを口走ってしまった。

…何の帰り道かって?

はい。「マリー・アントワネット」です。映画の。

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姫から「赤坂御所のお隣の明治記念館でマリー・アントワネットの衣装展やってるよ。
すごくきれい。」とのメールがよこされ、いてもたってもいられなくなったじいは出張先の
広島で最終上映に駆け込んだ。

18歳という若さでフランス王妃となった究極のセレブリティ、マリー・アントワネット。



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じいがその名を知ったのは、小学生の頃。
少女雑誌「マーガレット」に連載されていた「ベルサイユのばら」を読んだ時であった。
(リアルタイムでマーガレットを読んでる私の歳って…)

オスカル派とマリー派に分かれて「どっちが可愛いか」なんてクラスの女子で議論
したものだが、人生、長く生きるにつれ、当然、実在の人物マリー・アントワネットの
生涯について見聞きすることのほうが多くなった。

もともとマリー派だった私は「オスカルって本当はいなかったの?!」なんて疑問も大して
抱かず、ショックも受けずあれから時は流れた。

ところが、今回、この映画を観て改めて知ったのは「究極のセレブにつきまとう
究極の自由と究極の不自由」であった。

あれだけ贅沢の限りを尽くし、しかも王妃という最高位の身分で生きたマリー・アントワネット。

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しかし、地位や名誉やドレスや宝石やお付の人々を削除して彼女の人生を見つめた時、
後に残ったのは「悩み多き女の一生」であった。



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そりゃ、女だったら、誰でもきれいなものに囲まれて暮らすことに憧れる。

じいにも(じいなのに!)その気持ちはよくわかる。

そんな本能をもっているからこそ、心が満たされない時、女はその分「美しいもの」で環境を
満たしたくなり、きれいな服やアクセサリー集めに走るのだ。



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そんなことは、別に古(いにしえ)のフランス王妃にだけ起こる事ではない。

現代を生きる、しかも別にセレブじゃない私たちにも十分に当てはまる法則である。

ただ「行き過ぎた買い物」の結果、自己破産程度で済む私たちと違い、マリーの場合は
国を破綻させ、最後は自らの命をも奪われた。

いずれにしても、根底にあるのは「自分の心」に目を向けることよりも「環境を飾ること」に
目を向けてしまった女心の悲しさである。

…と、言いつつも、それでも、おしゃれをすることはやっぱり楽しい。

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姫からの情報によると、最近「ドレスでオーラは変わるのか?」という実験が行われ、結果
「普段のシャツ、ジーンズの時よりもロングドレスを着用した時の方がオーラサイズが倍に
なった」という。

http://blog.livedoor.jp/miyabiyukari/archives/50905723.html

どうも美しいドレスはオーラを大きくするらしい。

もちろん、どんな美しい服も一番大事なのは「中身とのマッチング」。

自分と服、自分とアクセサリー、自分とバッグなどがピッタっと一致して初めて
洗練されたおしゃれが実現すると思うのですが、皆様はいかが思われますか?

映画のコピーにこんなものがあった。

「どんなに着飾っても、飾れなかった心」

目まぐるしく変わる映像美が残したものは「寂しかったんだろうな、彼女…」という
切ないじいの呟きでした。


追 伸

この映画、テーマカラーは「キャンディーアンドケーキ」。

ほんとうにスイートでポップな映像は、女の子なら誰もがうっとりできる可愛さです。

登場するスイーツの数々はフランスの老舗「ラデュレ」のものとか。

思わず「一個、下さい」とスクリーンに手を差し出したくなるほどです。


コメント ( 2 )達成♥期 | 2007年01月31日
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「隣の芝は青い」で周りの方がは良く見えることがあるけれど、皆それなりに満足をしていらっしゃらないようですが、でも社会的に?いや財産や地位に満たされていなくても人生を楽しんでいる方は沢山おられますよね。美に関しては他の人に見てもらうことが前提です、自分の良さを認識してもらう、だから自分自身も本物の美しいさを知り、周りの人の良いところを認識する…そうして自分も輝いていくとうれしいですね、この美しいドレスも「パンが無ければお菓子をお食べ」といったマリーアントワネットが着ていたのか、または政略結婚でも自分の家族を大切にしていたマリーアントワネットが着ていたのかによって美しさに違いが出きるかもしれませんね

恣聞|2007年02月02日

恣聞さん
いつもありがとうございます!「どんな心の人が着たか」でドレスの価値も変わるというご意見、そのとおりだと思います。きれいな笑顔できれいな心できれいなドレスが似合う…そんな女性が増えると楽しいですよね。

じい|2007年02月03日