Vol.5:ブログを見て考えたこと |
私は会社の外でも色々な有志の集まりや、グループに所属しています。
基本的には、Mail(主にML)や掲示板で情報交換やオフミーティング等の調整をしていますが、ここ最近は、仲間が個別にブログを開設することが増えてきました。ブログの内容は多岐に渡りますが、直接話している時よりも、何気ない文脈から、彼らの本音や知らない一面が垣間見えたりして興味深いものがあります。
そんなある日、ふとしたことがきっかけで、昔、出会った若者のブログを見つけました。
その若者と私は新人研修で出会っているのですが、彼は裏方である私のことは既に記憶には無いでしょう。私の方は、教育コンサルタントとして初めて手がけた仕事が、この新人研修であったこともあり、昔とはいえ、一人一人の顔がはっきりと浮かぶ位、記憶が鮮やかに残っていました。
そのブログには、最初の頃、仕事に熱心に取り組む様子や成功・失敗談等が記載されており、”みんな頑張っているんだなぁ・・”と、嬉しく思い、順々に読み進めていたのですが、最近では、仕事の進め方で壁にぶつかり、組織の人間関係に疲れ果て、転職の時間稼ぎのために今の仕事をするしかない、という記載が繰り返されるようになってきました。
ブログを読む限り、この若者は、新人研修終了後、配属部署でとある大規模プロジェクトに入ったようです。そこで彼は発奮し、自分なりに上司や先輩社員に意見したり、提案したりと様々なアクションを起こすのですが、”下っ端の意見”として全て却下されてしまいます。自分の意見をプロジェクトの人に聞いてもらえない、ということが繰り返される中で、次第にあきらめの境地に入り、自分の提案・意見を分かってくれる会社に転職するしか術が無い、と思う所まで来てしまっていたのです。(ブログに記載されていない他の事情もあるのかもしれませんが・・)
この時ほど、企業と長期戦で”教育”という形で我々が関われないことが辛い、と思ったことはありません
この若者が参加した新人研修の初日に「今回の採用は、これまでとは異なる人材を採用した。これで、閉塞的だった我社の風土も変わるだろう」とその企業の採用担当者が嬉しそうに話していました
確かに、これまで採用していた社員のタイプとは異なるタイプの人材を採用すれば、彼らが契機となり、会社の風土も徐々に変わる、と私も考えていた時期がありますが、現実的には非常に難しいものです。
”会社には即戦力としてのスキルを求められている”と考え、新人研修の段階から様々なスキル習得を焦り、必要以上に背伸びをして頑張る新入社員にここ数年よく出会います。実際、優秀な新人の採用が増えてきているのも事実です。
ですが、彼らが配属となり、いざ即戦力として動こうとすると現場では”下っ端”としての待遇が待ち受けており、自分に何が求められているのか分からなくなってしまった、そんな声もよく耳にします。
新人に求めるスキルやタイプが変化していても、現場が新人を受け入れる体制が全く変わっていなかったら、風土を変える以前に、彼らは”会社の異端児”として潰されかねないのです。
会社の風土を変えるには、新人のみならず、社員一人ひとりに意識改革が必要ですが、採用、新人研修、社員向け教育を切り離して考える限り、これは困難です。
採用、新人研修、社員向け教育を切り離して考える企業は、意外と多いのです。組織や担当者も採用、新人研修、社員向け研修、で分かれているため、必ずしも採用の情報が新人研修担当者に、採用や新人研修の情報が社員向け研修担当者に引き継がれているとは限りません。
私がこの業界に足を踏み入れたのは、採用←→新人研修←→中堅社員向け研修←→部長向け研修・・と一貫して企業の教育をサポートし、企業風土を良い方向に改革してみたい、そんな(理想論と笑われても仕方ないような)思いからでした
今年も各企業で新人研修のプランニングが始まっています。少しでも最初の思いに近づけるように、今私ができることは何か・・改めて考えさせられた一瞬でした
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