Vol.15:女性社員への期待(2)

その翌年、私が教育コンサルタントとして動き出すと同時に、この会社から、社内研修の仕事を依頼されるようになりました。

研修の実施前には、お客様へのヒアリングが欠かせません。そんなヒアリングの最中のことです。

ある男性社員から

「うちの会社は、なーんか封建的な雰囲気が残っていて、女性社員が何か言うとすぐ”生意気だ”とか”しゃしゃり出やがって”と上司が突っ込み入れてくるんですよね。好きにさせればいいのにさ。ま、いつものことで、しょうがないんだけどね」

という発言があったのです。

この時、なぜか、システム検討で一緒になった女性社員達のことが頭に浮かびました。

更に話をしていくうちに、この女性社員達は、一般職で入社→会社の方針(=女性社員の活性化)に従い、一般職から総合職に職種変換&異動→異動後、すぐに様々なプロジェクトに登用、という状況だったことが分かりました(個人的には、この”一般職”、”総合職”といった呼称が残っていることにも驚きましたが・・・)。

一般職で活躍していた彼女達に「明日から君たちは総合職だから」と、突然の異動が命じられる・・・

さぁ、どうする・・・?

郷に入れば郷に従え、かな?先輩である男性社員の真似をするのがいいのかな?いやいや、そんなことをしたら”生意気だ”となってしまうかもしれない・・・だからといって、周りにお手本にしたい女性の先輩もいない・・・

さぁ、どうした・・・?

彼女達は、一般職時代に培った"立ち居振る舞い・仕事のやり方"を総合職になった今も引き続いて実践していたのです。

A部長は、彼女達に一般職時代とは違う働きを期待していた訳ですから、先の発言も理解できます。

この会社では、通常の昇級の場合、役職に応じた意識改革のための機会(研修・教育等)が設定されているのですが、職種変更であるこの場合、特に何も意識改革ができるような機会は準備されていませんでした。

この状況・・・「Vol.5:ブログを見て考えたこと」に記載した「新人に求めるスキルやタイプが変化していても、現場が新人を受け入れる体制が全く変わっていなかったら、風土を変える以前に、彼らは”会社の異端児”として潰されかねない」にちょっと似ていませんか?

現場(組織)が総合職の女性社員を受け入れる体制ができていない、と同時に女性社員にも総合職としての心の準備ができていなかったのです。

そこで早速、室伏さんとMTGを重ね、「女性社員のマインドチェンジ」と「女性社員を受け入れる現場の心構え」をテーマにした研修を、社員研修の一つとしてこの会社に提案したのですが・・・却下されました。

理由は、
「そんなことを女性社員にやったって、無駄だよ。何を言ってもおとなしいだけなんだから」
の一言・・・(後で分かったのですが、これは、悪気があっての発言ではなかったのです・・・さすがに私も参りました・・・)

「こりゃ、現場の意識改革が先だなぁ」と、考えた私は、折にふれ、はたまた手をかえ品をかえ、この会社に、これら2研修の提案を続けました。

・・・そして今年、ついに!女性社員向け研修の相談がきたのです!・・・・・・

「女性の管理職比率を我社も伸ばさなくてはならない、ということになったんだよ、管理職となると昇級の研修があるけど、それを女性社員が受講しても意味ないと思うんだよね。女性社員向けに別の管理職研修を検討してくれないかな?」

・・・そうですか・・・

理由はさておき「女性社員のマインドチェンジ」のきっかけはできました。しかし、現場の意識改革については、まだまだ・・・長期戦になりそうです。

・・・まだまだ・・・(TT)・・・負けないぞー(笑)

<後日談>
先日、ブロガーの一人である藤井美保代さんから本を頂きました。この本には、藤井美保代さんをはじめ、女性社長や組織の中で重要なポジションで活躍する「お手本にしたい女性の先輩」達が掲載されています。
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このままでは終わりたくないけれど、どうしたらいいんだろう、何かを始めたいけれどもどうしようか、と迷っている方々。初めは誰もが同じです。元気!勇気!本気!のタイトルにあるように、逆境を乗り越えてきた女性達のしなやかな生き様を体感してみませんか?ちょっとしたきっかけ、出会いによって踏み出せる一歩がありますよ。

コメント ( 2 )表の青山 | 2006年12月12日
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コメント

本のことを取り上げていただき、ありがとうございます!女性の登用を声高に掲げながらも、現場の受け入れ態勢が整っていない組織は少なくありません。この本には、そういった逆境にあきらめることなく自分の果たすべき役割は何なのか、ロールモデルがない中でも試行錯誤しながら、自他共に認める役員としての地位を築いた若き取締役や、管理職として活躍している女性たちの生き様が掲載されています。想う→動く→叶うという主体的な姿勢が自分の道を切り拓いていく、そんな生き方の参考にもなる本です。皆さんも是非読んでみて下さい。

mihoyo|2006年12月13日

私の方こそ、いい本を紹介頂き感謝しています(ついつい宣伝してしまいました)。ただ今”想う→動く→叶う”の”動く”を個人的に実践中です。時々滅入ることもありますが、自分の道を自分で切り開いているかと考えると日々ワクワクしますね(ちょっと無理があるかな(笑))。この本の購入について、男女問わずお問い合わせ頂くことが多くなってきました。元気をチャージしたい人が増えているのかもしれませんね。

solmic|2006年12月13日