Vol.30:先を読んで動く(2) |
禅問答状態に入って、しばし己の”経験”に立ち戻ることにしました。
”先を読んで動く”というと・・・
(1)「・・・の場合は、・・・の可能性がある。だから・・・をしておこう」という経験に基づいた行動
(2)「(よくは知らないけど)・・・の場合は、・・・の可能性があるかもしれない。(念のため)・・・しておこう」という想像に基づいた行動
の大きく2つのパターンがあったように思います。
(1)の場合、経験者の暗黙知に基づいた行動であるため、別の人に経験者と同じ行動を求めるのは困難ですし、無理強いもできません。
(例) 大規模なシステム更改の時は、動作不具合が発生したら、すぐに旧バージョンに切り戻しできるように体制等を整えておく必要がある。
これは経験者であれば、簡単に思い浮かべることができることでしょう。ですが、経験が無かった若かりしsolmicは、システム更改のための細かい準備作業のみに意識が飛んでいたり、その忙しさにかまけて嫌なことは考えないように、もとい、ヤバい時は○○さん(←もちろん経験豊富な先輩)が何とかしてくれるさ、と、他のチームメンバに突っ込むことも、考えることもせず、楽観的に構えていたりしていました。
おそらく、経験に基づいて自分が”先を読んで動いた”のは、チームリーダーになってからだったと思います。その時初めて(若かりし時のことは棚にあげ)後輩に「おいおい、まったりと座っていないで、もっと自分で考えて動けよぉ(TT)」という気持ちを抱いたように思います。
が、同時に「こいつらに教えるにも時間が無いし・・・面倒だなぁ・・・しゃあない、こっちがやっていることを、後ろでしっかり見ていてくれよー」的な気持ちがあったのも事実です。
(2)の場合、それ事態の経験が無くても、別の似たような経験から行動に移すことができることがあるのです。
(例) 上司に頼まれて提案書を大量にコピーしたが、プリンタの不具合等で落丁があってはいけないので、一度印刷した中身を見直しておく
配属間もない新入社員の頃、上司から提案書の大量コピーを頼まれたsolmicは、卒論発表の際のドタバタ劇を思い出し、「ちょっとコピーした中身を確認しておこう」と思ったのです。まだまだ仕事ができる状態ではなかったので、「せめて、新人なりの気を利かせておこう♪」と思っての行動でした。が、同時に「もし、自分が提案する時に落丁があったら、お客様先で上司が困るもんなー」という気持ちもありました。
(1)の場合、「予測不可能な事態が起きるかもしれない」という気持ち(=想像)もありましたが、「・・・の場合は・・することでうまくいく」という気持ち(=経験)の方が強く、(2)の場合は逆で、「昔、卒論発表の時に配布資料の落丁があった」という気持ち(=経験)もありましたが、「自分が相手の立場だったら・・・」という気持ち(=想像)の方が強かったと記憶しています。
ですが、「想像」をベースにして”先を読んで動く”場合は、注意が必要なのですよ。
先程の『「せめて、ちょっとは新人なりの気を利かせておこう♪」と思っての行動』の前に、上司がいつまでに資料が必要なのかを確認しておかないと、逆に「気が利かない行動」になります。(新人研修で報・連・相を実施する企業が多い所以ですかね・・・?)
”先を読んで動く”ことを研修で伝えるには、受講者に応じて「経験」と「想像」のバランスを考えて実施する必要があるのかもしれません。個人的には、”先を読んで動く”際に、「経験」と「想像」のベースバランスをうまく取れることが”空気を読めること”につながっているような気がしています。(根拠はありませんが・・・)
そういえば、以前参加した異業種交流会にて、様々なトラブル事例を共有していた際に「想像力の欠如によって、人為的なトラブルが生じることが多い。常に想像力を働かせることをルーチン化させる仕組みが必要」という主旨の講演がありました。
その時は余り気に留めていませんでしたが、これは、「Vol29:先を読んで動く(1)」で室伏さんのコメントに書かれていた「考えること」や「形式知化すること」の言いかえだったのでしょうね。
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