あなたの人生を輝かせるコミュニケーションの力
今を生きる

1.過去・現在・未来

あなたは、今、どのようになれたらいいな、と思いますか?ビジネスで、プライベートで、誰かとの関係の中で、自分ひとりのこととして、“こうなりたいな”“こうだったらいいな”というものが、ありますね。小さなことから、大きなことまで、今、ふと、心に浮かんだものが、それです。

では、それが手に入るといいですね。手に入れたい、手に入れよう、きっと叶う、と思う気持ちの背後に、“でも、むつかしいかな”“現実には、無理だわ”“今のままでは、ちょっと、ねぇ”という気持ちが、少し顔を覗かせていませんか?

その、“むつかしい”“無理だ”というその部分にお尋ねします。なぜ、そう思うのですか?どうして、無理だと思うのですか?

“今までもずっと願ってきたけれど叶わなかったから。”
“それだけの努力をしてこなかったから。”
“自分の能力が、こんなものだから。”
“あの時、〇〇だったから”
“幼い頃から、△△だったから。”

というようなお答えが、よく返ってきます。

セルフ・コントロールのところで、人の思考、感情、言動を見たばかりですが、練習もかねて、そのやり方に従って、このケースを見てみましょう。こういった気持ち、感情が生じる、ということは、「ものごとが起る」という出来事について、いったい、どのような思考、見解をもっているのでしょうか?

それは、“過去(の積み重ね)が、今(のものごと)を創る”という思考かもしれません。

“過去にも叶ってこなかったから、今度も叶わない。”
“過去に努力をしてこなかったから、叶わない。

というように。

過去が現在を創る、というのは、誰かが証明した法則でもないのですが、長い間、多くの人がそうと信じて積み重ねてきた伝統のようなものです。そして、この伝統が、今を生きようとする人に、制約を課しています。