あなたの人生を輝かせるコミュニケーションの力
A New way of Improving & Caring for Oneself


                              室 伏 順 子
オプション・メニュー              ソフィア ヒューマン キャピタル(株) 代表取締役社長

 §40.立ち居振舞い

 最後は、立ち居振舞いです。メラビアンの法則によれば、準備した資料(言葉)は7%、話し方(声の調子)は38%でしたね。そして、立ち居振舞い(態度、表情)は、55%です。

 この代表的なものは、アイ・コンタクト、表情です。ごく自然な表情で、ごく自然にきき手に視線を合わせてお話すればいいのです。

 セミナーでロールプレーをしてみると、アイ・コンタンクトは、きき手と話し手で、かなり温度差のあるものだと感じます。

 きき手からみてそれがあったと感じられるためには、全体の約70%の時間をきき手と視線を合わせるために使い、それもただ視線を投げるのではなく、一つの文を言い切るくらいの間、一人の方としっかり視線を合わせ、それをすべての方と行って初めて、“このプレゼンターは、アイ・コンタクトをしてくれた”と感じるのです。

 これは、話し手にとっては、慣れないうちは、かなりの負担になります。全体の70%もの時間きき手に視線を合わせるということは、資料に眼を落とす時間は“ほとんどない”と感じられます。また、プレゼンターにもクセがあり、右の方ばかり向きがちな方、前の方ばかりと視線を合わせがちな方、ニコニコしてうなずいて下さる方をどうしても見がちな方など、さまざまです。初めのうちは、視線を合わせやすい方に合わせ、慣れてきたら、すべての方に合わせてみましょう。ソーシャル・スタイルを学んだあなたなら、微笑を浮かべてうなずきながら話をきくのが快適な方、無表情で静止しているのが快適な方がいらっしゃるのを知っていますね。
 また、体に自然な動きがあった方が、きき手はききやすいものです。立っている場合には、ホームポジションを決め、最初と最後のご挨拶や、ポイントを話す時は、そこに静止して立つ、それ以外は自然に動くとメリハリがつきます。その際、自分の体が、スクリーンやボードをふさがないように気をつけましょう。ちなみに、ホームポジションを決めるときには、きき手のどなたとも正中線が合わないように気をつけます。

 さらに、これはプレゼンテーションに限りませんが、お辞儀や歩き方は、印象に大きく関係します。明るい表情で背中を丸めず腰から綺麗に頭を下げ、一呼吸置いてゆっくりもどす、背筋を伸ばして腰から歩くというそれだけで、どれほど日本のビジネス・シーンが美しくなるだろう、といつも思うのです。




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■ 目 次 ■
プロローグ (2001.12.11)
第1章 自分を知る、自分を探す
T.人とのかかわりのなかで、自分をみつめなおす
 §1.コミュニケーションのタイプ (2001.12.27)
 §2.ソーシャル・スタイル (2002.01.08)
U.2つの切り口
 §3.思考表現度とは (2002.01.15)
 §4.思考表現度の高い方の特徴 (2002.01.22)
 §5.思考表現度の低い方の特徴 (2002.01.29)
 §6.感情表現度とは (2002.02.05)
 §7.感情表現度の高い方の特徴 (2002.02.13)
 §8.感情表現度の低い方の特徴 (2002.02.19)
V.4つのスタイル
 §9.人から見た私 (2002.02.26)
 §10. アナリティカル/思考派 の特徴 (2002.03.04)
 §11.ドライバー/行動派の特徴 (2002.03.12)
 §12.エミアブル/協調派の特徴 (2002.04.04)
 §13.エクスプレッシブ/感覚派の特徴 (2002.04.09)
 §14.自分が知っている私、人から見た私 (2002.04.17)
W.あなたを活かす
 §15.ソーシャル・スタイルの活かし方 (2002.04.23)
 §16.アナリティカル/思考派
                あなたの強みと弱み
(2002.05.07)
 §17.ドライバー/行動派の
                あなたの強みと弱み
(2002.05.13)
 §18.エミアブル/協調派の
                あなたの強みと弱み
(2002.05.27)
 §19.エクスプレッシブ/感覚派の
                あなたの強みと弱み
(2002.06.04)
 §20.スタイルの活かし方 (2002.06.14)
 §21.あなたの活かし方 (2002.06.20)
 §22.人との違いを知ることで見えてくるもの (2002.07.05)
 §23.ストレスなく相手と合わせるコツ (2002.07.16)
第2章 自分を育てる
T.相手の立場にたつということ
 §24.コミュニケーションの流れ (2002.07.24)
 §25.話のできる関係を作る (2002.07.30)
 §26.相手を知る (2002.08.09)
 §27.それに応える (2002.08.27)
 §28.合意する (2002.09.11)
U.話を聴くということ
 §29.聴くことの威力 (2002.10.07)
 §30.聴く力とは (2002.10.16)
 §31.対人過敏性 (2002.10.29)
 §32.質問のスキル 〜1/10〜 (2002.11.07)
   1.事実と意見 〜2/10〜 (2002.11.13)
   2.直接と間接 〜3/10〜 (2002.11.19)
   3.気にっていることと
            気に入らないこと
〜4/10〜 (2002.11.27)
   4.魔法の杖 〜5/10〜 (2002.12.06)
   5.問い返すということ 〜6/10〜 (2002.12.13)
   6.わからない時は? 〜7/10〜 (2002.12.19)
   7.相手の答えを
          
コントロールすること
〜8/10〜 (2002.12.26)
   8.5W1Hが教えてくれること 〜9/10〜 (2003.01.08)
   9.質問を受けるということ 〜10/10〜 (2003.01.16)
 §33.傾聴のスキル (2003.01.24)
 §34.情報マイニング (2003.01.30)
V.話すということ
 §35.話す目的 (2003.02.06)
 §36.準備すること (2003.02.14)
 §37.話の組み立て
   1.序論 〜1/3〜 (2003.02.21)
   2.本論 〜2/3〜 (2003.03.05)
   3.結論 〜3/3〜 (2003.03.14)
 §38.説明のスキル (2003.03.25)
 §39.話し方 (2003.04.01)
 §40.立ち居振舞い (2003.04.11)
W.納得していただくということ
 §41.創造的問題解決法 (2003.04.18)
 §42.交渉していく場合 (2003.04.25)
 §43.Noという場合 (2003.05.09)
X.喜んでいただくということ
 §44.自分を活かす (2003.05.16)
 §45.顧客満足 (2003.05.23)
 §46.ホスピタリティー (2003.06.05)
Y.自分を育てるということ
 §47.自分を育てるということ (2003.06.20)
第3章 新しい出発
T.セルフ・リーダーシップ
 §48.新しいリーダシップ (2003.08.29)
 §49.セルフ・リーダーシップ・スキル (2003.09.05)
U.セルフ・コントロール
 §50.思考・感情・言動の関係 (2003.09.12)
 §51.思考の働き (2003.09.19)
 §52.思考を変える、自分を変える (2003.09.26)
V.今を生きる
 §53.過去・現在・未来 (2003.10.03)
 §54.過去を生きる、今を生きる (2003.10.14)
W.関係性から離れる
 §55.関係性の幻想 (2004.01.07)
 §56.個を生きる (2004.01.26)
 §57.知恵を取り戻す (2005.03.07)
 §58.知るということ (2005.03.07)
X.夢を育てる
 §59.必要なだけの努力 (2005.03.07)
 §60.あなたを満たす10のメニュー (2005.03.07)
 §61.あなたを満たすと起ること (2005.03.07)
Y.自分自身になる
 §62.価値の転換 (2005.03.07)
 §63.自分自身になる (2005.03.07)

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